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開催予定

松田将英『「Great Reset」ーポスト太陽フレア時代における再起動プロトコルー』

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2025.06.11(水)-2025.08.09(土)

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松田将英『「Great Reset」ーポスト太陽フレア時代における再起動プロトコルー』

マイナビアートスクエアでは、2025年6月11日(水)から2025年8月9日(土)まで、アーティスト松田将英による新作展示『「Great Reset」ーポスト太陽フレア時代における再起動プロトコルー』を開催します。

本展では、アーティスト・松田将英を迎え、太陽フレアによってあらゆる電子機器のシグナルが途絶えた世界線を描きます。コロナ禍における「ソーシャルディスタンス」のように、フレア禍から生まれた「オフラインモード」という新たな社会のかたちを通して、ウェルビーイングの可能性に光をあてます。
松田はこれまでに、デジタル記号や言語を物理空間に引き出し、その意味を再考する作品を発表してきました。また昨年には、災害時における生存性や備えをテーマとしたシリーズも展開し、アートの役割を、現代社会の揺らぎの中であらためて捉え直す独自の視点を提示しています。本展では、これら過去作の意味を際立たせながら、AIをテーマとした新作も発表します。

陰謀論を含むタイトルの複層的な意味を、批評性とユーモアでアートの地平に引き寄せる本展は、鑑賞者一人ひとりが自己理解や世界との関係、他者との共感や違和感に気づくための装置となるでしょう。

実施概要

タイトル

松田将英『「Great Reset」ーポスト太陽フレア時代における再起動プロトコルー』

会期

2025年6月11日(水)〜8月9日(土)

▼オープニングレセプション | 6月10日(火) 18:00〜20:00
※オープニングレセプションはアーティストも在廊予定です。レセプションはどなたでもご入場頂けますのでお気軽にご参加ください。

開館時間

11:00〜18:00

休館日

日・月・祝
その他、臨時休館・臨時開館あり

入場料

無料

作家紹介

松田将英

1986年生まれ、静岡市出身。東京都在住。
テクノロジーと生命の関係性を軽やかに読み解き、詩的かつコンセプチュアルな介入によって、ポストデジタル社会における新しい表現領域を開拓する。近年は、現代文化に定着した集合的言語や記号を攪乱的に転用し、既存の認識や解釈を揺さぶる手法=「テクノイマジネーション」を通じて、人々に知覚・思考の再構築を促している。
https://shoeimatsuda.com

アーティストステートメント

2025年某日、太陽活動の活性期に伴う強力な太陽フレアが発生。衛星通信、GPS、電力網、クラウドなどの現代社会を支える中枢インフラが次々とシャットダウンした。わずか数時間のうちに、人々はSNSもAIも地図も失い、日常を包んでいた透明な接続の網から強制的に切り離されてしまった。

本展では、このような終末のシナリオを「フレア禍」と仮定し、パラレル・リアリティとしての現在をインスタレーションによって可視化します。
コロナ禍が「ソーシャルディスタンス」という行動様式を定着させたように、フレア禍は人々に「オフラインモード」という新たな社会的ルールを課すことでしょう。
しかし、それは強制終了ではなく、自らのリズムや感覚、そして調律による新しいつながりを取り戻すための覚醒――大型アップデートのための再起動なのかもしれません。

本展タイトル《Great Reset》は、2020年にWEFが打ち出した経済再構築構想に由来します。「より良い未来」を志向するビジョンとして提示されましたが、次第に陰謀論を含む多様な解釈をまとい、複雑に入り組んだ語りへと変容していきました。
本展では、そうした重層的な意味の広がりに着目し、それらを批評とユーモアを交えてアートとして提示することで、鑑賞者の知覚や想像力に働きかけます。
都市を見下ろす高層階の展示室から、かつてアルゴリズムやAIに判断を明け渡してきた私たちが、どのように自らと向き合うのかを問う「再起動プロトコル」を始動します。

企画・コーディネート

冠那菜奈

インストール

森山泰地

デザイン

相島大地

什器制作

GYOSHA(板垣竜馬)

機材協力

井口洋平